平凡な日々
〜平凡な部活初日・1〜
昨日はあの後、すぐ帰って良いと言われ私が部活に参加するのは今日の放課後からとなりました
今は2時間目の国語の時間なんですが、正直帰りたくてたまりません。
「はぁ」
今日何回目かも分からないため息が出る。昨日から数えて軽く3ケタはいっている
やりたくもないマネージャーにならされて、こっちはいい迷惑だという事にテニス部は気付いてくれないだろうか
私なんかをマネージャーにしたってテニス部にはなんの利益もない
むしろ私にとっては不利益なことばかり
その証拠にポケットの中に手をやれば今日の朝下足箱に入っていたメモ
そのメモを手に取り中を見れば
『今日の昼休み体育館裏』
可愛いピンクの字でこんなこと書かないでくださいとこれを書いた人に訴えたいです
それにはっきり言って体育館裏って一昔前の考えだと思うんです。
私がマネージャーに決まったのは昨日の放課後
まだ一回も部活に参加しないんですよ?なのに、もう呼び出しって早すぎです
まぁ、行かないともっと面倒くさい事になりそうだから行っちゃうけどさ、へへ
急に笑い出した私を見て隣の日吉が不審そうにこちらを見てきた
「、大丈「頭は大丈夫だから」
大丈夫じゃないとしたらあんたの先輩たちのせいだよ、って心の中で悪態をつく
でも日吉も今まであの先輩に苦労してきたんだと思ったらなんだか居た堪れない気持ちになった
今なら日吉の気持ちが痛いほど分かるような気がする。本当はわかりたくなかったのだけれど
つまらない国語の授業はいつもと変わらないのに変わってしまった私の日常
そういえば吾郎に部活に入ったことを言ってなかった。私が部活に入ったと知ったら吾郎はどうするんだろう。
別にどうもしないと思うけど、同じテニス部同士って言うのはなんだか嫌だ。
私からマネージャーになったとか思われたら最悪だな
吾郎のことだから『やだ〜、ってばそんなに俺とおそろいが良かったのかよ☆』とか言い出しそうだ。
・・・・そんな事言ったら、私自分を止められる自信ないな
時間は止まることを知らず現在昼休み
私はただ今最高に気分がローです、最悪です
もちろん理由は1つしかありませんよ
「。何辛気臭い顔してんのよ?」
「りりん・・・」
やっぱりもつべきものは友達だよ。心配してくれるのはりりんだ「呼び出されでもしたんでしょ?早く行って来なさいよ」
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!
ちょっと、本気で友達の存在理由を知りたくなりましたよ。
珍しく心配してくれていると思ったら、
えぇ、逝ってきますよ!!逝けば良いんでしょ
「・・・逝って来ます」
教室をでれば生徒たちの騒がしい声が聞こえる
まったくもって羨ましい限りだ。この前までは私はその中の一人だったのに
私は体育館裏までの道を今まで生活を思い出しながら歩いていった
メモ紙に書かれていた通り体育館裏にくれば数人に女の子がいた
ぶっちゃけ私より可愛い子ばっかりです(中には微妙な子もいますけどね!!
「やっと来たわね」
まだ昼休み始まって5分も経ってないのに、どれだけせっかちさんなんですか?
私が逃げないようにかご丁寧に女子二人が私の腕を掴む。ちょ、痛いって!!
漫画ならここでヒーローとかがやってきて助けてくれたりするのに周りを見渡してもこの女子以外誰もいない
まぁ、私もヒロインってがらじゃないけどさ
それでもヒーローが来てくれるんじゃないかと信じたいんです!!
はっきり言って現実逃避ですけど
「早くマネージャーなんかやめなさいよ!!」
やめれたらやめてますよー
口に出したら殴られることが分かってるので心の中で言う。
私、Mじゃないから痛いのってダメなんです。
「何か言ったらどうなの?!」
言ったら言ったで貴方達怒ると思うんです
まったくもってどうしたら良いんだろう・・・と、考え込んでいるうちに次々と私を罵倒する言葉をはなっていく
別にそんな事言われても全然気にならない。むしろ今、私の頭の中は今日の晩御飯のメニューでいっぱいだ
私に女生徒の言葉はとどかない
キーンコーンカーンコーン
女生徒の汚い声だけが響いていた場所にチャイムの音が鳴り響いた
私が考え込んでいる間にかなりの時間が経っていたみたいだ。ラッキー
「このまま続けるようならこっちも容赦しないからね!!」
そういい捨てると女生徒たちは走り去ってしまった。その場には私だけが取り残される。
意外と良い子たちじゃないですか!!
チャイムが鳴ったら急いで戻るって結構良い子の集まりなのかもしれない
きっとサボったりしたことないんだろう。てか、そのぐらい良い子なら呼び出しなんてするなよ
掴まれていた腕のところを制服をまくって見ると青いあざが出来ていた
すごい握力だな、オイ!!(汗
あれですか?テニス部親衛隊に入る為には林檎潰せなきゃ駄目なんですか?!
私の中にテニス部親衛隊への疑問が出来てしまった
あぁ、弁当今日も食べてない・・・・
昨日食べれなかった分自分の好きなおかずをいれたのに
なんで私がこんな目にあわなくちゃいけないの
これも全て9割がたテニス部のせいだ。(1割は吾郎
教室に戻って席に着くと同時に先生が入ってきた。
5時間目の授業は数学。真面目に先生の話を聞く日吉を横目に私はただノートを書き写すことだけしかしなかった
どんどん時間は進み初マネージャーの仕事がまっている放課後になってしまった
落ち込む私をよそに日吉が部活に行く準備をしている
「日吉ー」
なんだか知っている声が聞こえてきたと思ったら鳳がこちらに向かって歩いてくる
さすがに人が少なくなったといってもテニス部レギュラーの2人が揃えば女子の視線が集まる
「ほら、も行くよ」
いつの間にか鳳が私の机のところまで来ていたらしい
いや、問題はそこじゃない
「なんで名前で呼んでるんですかね?」
「え、ダメかな?あ、別に俺のことも長太「全力で遠慮させていただきます」
落ち込む鳳を横目に私は鞄を持って教室をでた。これ以上、私を疲れさせないで欲しい
それを見てか日吉と鳳が急いで私の横に並んで歩き出す
あ、うん
女子の視線が痛いね!!
なんでわざわざ隣歩いちゃうかな?
そんなに私のことを殺したいのか、この2人組みは。
明日の私の下足箱はメモ紙でいっぱいになること間違いナシだ
今日の占い6位だったのにこの扱いって何なんだろう・・・
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(2007・04・19)