パイナップル味、である人を思い出した私は背中が冷たくなるのを感じイチゴミルクのアイスを求めて左の道を進んだ。右へと進んだときにあるコンビニよりは離れたところにあるコンビニ。少々面倒くさいこと思わないこともないが、格段急いでいるわけではないので気にしない。まぁ、あまり遅くなると吾郎が煩いのでさっさとかえるにこしたことはないのだけど。

ぼんやりと道を歩いていればすぐに明るい大通りにへとでた。もうここから数分歩けばお目当てのコンビニが見えてくるはず。


(他にもなんかお菓子買っておこうかな…)


家の用事やら何やらお正月にしないといけないことは確かではあるが、誰からも連絡がなければ寝正月になることは間違いないだろう。いや、吾郎がいるからおみくじでもしにいこうなんて言いだすかもしれない。人の多い中吾郎と歩くのはあまり好きではないけれど断れば断ったで煩いことになることは容易に推測ができため息が零れた。
あぁ、なんて可哀相な妹。自分で言うのもなんだけど私本気で面倒くさい兄を持ってしまったんじゃないだろうか。あ、今更か。


そして目に入った信号。チカチカと点滅している歩行者用の信号に私は一瞬だけ迷う。間に合わないことはないけれど、危ないのは危ない(良い子も悪い子もしないでもらいたい)


……でも、こんな寒い中呆然と立ち尽くすのもなぁ。



信号を突っ走る
やっぱり待つ