恋の花が咲いた!!略してコイバナ!!
皆さん、並盛中のなかで一番有名な委員会知ってます?こう聞かれたら大抵の人は、って言うかぶっちゃけ全員,、風紀委員会って応えると思うんですよね。まぁ、実際そうなんですけどね!!それに比べて地味な委員会はって言われたら、私が委員長を務める園芸委員会だと言い切れます。え、まじでこんな委員会あったんだってほとんどの人が思っていると思いますが、まぁ、しょうがない事だと思います。3年生はほとんどやる気が無くて、何故か2年の私が委員長をしてる時点でおかしいでしょ?!
「ー、一緒に帰ろう!!」
「あ、ごめん。今日委員会あるんだ」
委員長ってことで悲しい事にも委員会にでなくちゃならない。いや、まだ園芸委員会の集まりの時だけは良いんだけど、各委員会の委員長を集めてする委員会は厄介だ。何てたって、あの風紀委員長の雲雀さんもいるし、この前なんか文句を言った・・・・えっと、あの委員会なんだっだ?まぁ、とにかく園芸委員並に地味な委員会の委員長がボコボコにされたらしい。それを副委員長の先輩から聞いたときは、泣いて委員長を辞めさせてくださいって言ったよ。
まぁ、それでもやめさせて貰えなかったんだけどね・・・!!
うちの委員会の3年は鬼だよ。それに、雲雀さんを見ただけでこっちは冷や汗ダラダラ出てきちゃう、ビビリな性格のにさ。もう、この委員会のある教室に行く間もかなり泣きたくなってきた。だけど、この委員会が終われば、当分ないし、そう考えたら少しだけ頑張れるような気もするよ。よし、頑張ろう・・・って、あれ?
「花壇が荒らされてる?」
ふと、外に目をやれば、そこには複数の男子がせっかくこの前、私が丹精込めて咲かせた花を踏みつけていた。プチン、と頭に来た私は花壇に向って走り出していた。あ、そういえばこの前委員会に遅れた人を雲雀さん、トンファーで殴ってたな。それに、走っちゃいけない廊下を走ってるし。まだ死にたくなかったのにな・・・これもすべて、あの男子達のせいだ。
走っていけば、無事風紀委員に見つかる事もなく私は花壇へとたどり着く事が出来た。結局は委員会に遅刻してしまう事になるけど、もう諦めるよ私。未だ、私がいることに気付いていない男子は花壇を踏みつけている。あぁ、私のステファニーが!!(ステファニーって言うのは私がつけた花の名前だよ。ほら、そこ痛い子とか言うな★)って、ここに来るまで忘れてたんだけど、私すっごいビビリなわけで。ど、どうしよう!!だけど、ここでステファニーが踏みつけられるのを指をくわえてみているだけなんて出来ないしね。
「ちょ、ちょっと、貴方達何やってるんですか!!」
「あぁ?」
「(あぁ?って普通に恐いんですけど!!)」
私の言葉に、こちらを振り向いた男達。うん、普通に恐いよ。だけど、待ってねステファニー、今助けてあげるからね。と自分を心の中で励ましつつ、私は目の前の男達を見た。明らかに不良の様に見える、その風貌にグッと息を飲む。ちょっとだけ、無視すれば良かったかなぁとか思うよね。だって、素直に私の話を聞いてくれるとは思えないんだよね。
「俺達に何か文句でもあるのかよ?」
「ありありですよ!!この花は誰も先輩達が手伝わない中、私が頑張って咲かせた花なんですよ!!」
「へぇ、それは悪いことをしたね」
「(全然悪いとか思ってないじゃん!!)」
一人の男子はそういうと、足を振り上げ、思いっきり花を踏んだ。やだ、やめてよ。なんて声は出なくて、私はただ見ていることしかできない。いや、だめだよ、自分。私は園芸委員長だろ。よし、いける。と私が男子達の中に飛び込もうとした瞬間、その声は聞こえた。
「君達、何してるの?」
あぁ、王子様が助けに来てくれた?なんて、声のしたほうを見てみれば、風紀委員長の雲雀さんが立っていた・・・王子様って言うよりはむしろ悪の親玉の登場だね★って言うか、この年で王子様って自分で言って可哀想になってきたかもしれない。はぁ、と少しだけ自己嫌悪していると雲雀さんは男子達をあのトンファーで問答無用で殴っていた。男子達はまるでテレビに出てくる悪役の様に捨て台詞を吐きながら、走り去ってしまった。その場には雲雀さんと私と、無残にも荒らされた花壇だけが残った。
「あ、あの、ありがとうございました」
「別に。ところで、今、君何があってるか分かってるの」
雲雀さんに言われ、私は委員会の存在を思い出した。あ、やばいと思いつつ、雲雀さんが私が委員長をしていることを知っていた事に驚いた。地味な委員会だから知っている人なんて少ないと思っていたのに。まぁ、委員会にはちゃんと出席しているからその時にでも、目に入ったんだろうか。
「すみません!!」
「まぁ、委員長として当たり前のことをしたんだから許してあげるよ」
「あ、ありがとうございます!!」
良かった、と胸をなでおろす。しかし、目の前の雲雀さんは見た目は本当に王子様と言って良いほど綺麗な顔をしていた。これなら、裏でファンクラブがあるのも納得できるような気がする。それに、なぜか助けてもらったせいか(いや、雲雀さんにとったら群れてる奴らを咬み殺したに過ぎないんだけど)雲雀さんが恐い人に見えなくなるから不思議だ。そう思うと、少しだけ胸が熱くなったような気がした。
「あ、もしもし草壁?」
いつの間にか、雲雀さんは携帯を取り出して、誰かにかけていた。多分、風紀委員の人だと思うんだけど、どうやらこの花壇に来るように言っているらしい。何故だと思いながら雲雀さんが電話をし終わるのを待っていると、電話をし終わった雲雀さんがこちらを向いた。目と目があうと、私の胸はさらに高鳴った気がした。
「風紀委員がここは元通りにするから安心して良いよ」
「えっ?!」
「並盛の外観を守るのも風紀委員の仕事だしね」
いや、だけど、花壇の整備とかは園芸委員の仕事だと思うんですけど。すごく何か悪い気がしてならないんですけど。って言うか、花壇の整備くらいで風紀委員を使うなんておこがましい気がしてしょうがないんですけど!!とは、思っても雲雀さんを前にしては何も言えるはずもなく、私はただただ目の前の雲雀さんを見ることしかできなかった。
「あぁ、その代わりと言ったら何だけど、君にお願いしたい事があるんだ」
「あ、はい、なんでしょう!!」
雲雀さんのお願い・・・考えるだけで恐ろしくてたまらないけど、ここまでして貰ったんだから聞かないわけにはいかない。私は意を決して、雲雀さんの言葉を待つ。
「これから毎日、応接室に花壇で咲いた花を持ってきてもらいたいんだけど」
「は、はい?」
「なに、無理なの?」
「いや、全然無理なわけないじゃないですか!!むしろ大歓迎ですよ!!」
全然無理に決まってる・・・!!これから毎日、応接室の?そう考えると一気に顔が青ざめていくような気がした。だって、応接室と言えば風紀委員専用の部屋で一般の生徒は近寄る事さえ叶わないと言う、恐ろしい部屋なのだ。聞いた話ではそこには雲雀さんが毎日いるらしい。あぁ、だけど、あの風紀委員長の雲雀さんのお願いを断れない。雲雀さんのお願いを断れる人なんてこの世界を捜しても、ほとんどいないと思うんですけど。うん、頑張ろう。咬み殺されないように。
「そう、ありがとう」
雲雀さんが微笑む。その顔に私は思わず自分の心拍数があがった。・・・私、恋の花咲かせちゃったかもしれない(園芸委員だけにね!!)どうしよう。どうしよう。落ち着け。ここはとりあえずは、持って行く花が雲雀さんに気に入ってもらえるように雲雀さんの好きな花でも聞いておこう。うん、そうしよう。私は覚悟を決めて目の前にいる雲雀さんを見すえて、口を開いた。
「ひ、雲雀さんは、どんな花が好きなんですか?」
私が聞けば、少しだけ雲雀さんは考えこんだ様子でいた。私はその姿を見ながら、雲雀さんに似合う花を考える。うん、どんな花でも似合いそうだよね!!だって、こんなにかっこ良いんだしね。そんな事を考えていると、雲雀さんは私の方を見つめなおして言う。雲雀さんと目があっていると言うだけで、とてもドキドキしてきた。
「君が咲かした花ならすべてって言ったらどうする?」
応接室に行くのは花を届けに行くのが理由?ううん、そんなくだらない理由じゃない。どうやら、雲雀さんに会いに行くというのが理由になってしまいそうです。
花の咲かない冬でも毎日応接室に行くようになるのは
もう少し後のお話
→由希兎サマリクエストで、主人公は並中二年、園芸委員長でビビリ、 雲雀さんとは委員会で2,3度顔を合わせたぐらい設定で甘で頂きました。うん、初めはそのつもりで書いてたんですが、途中から意味不明なものになってしまってますね(激笑顔)とりあえず、全国の園芸委員様に謝ります。地味とか言ってごめんなさい(土下座)そして、由希兎サマにも申し訳ありません。私、こんなのしか書けないんです。苦情はいつもの様に拍手から★
(2007・08・19)
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